理事長 安居 輝人

【はじめに】
『本氣・勇氣・根氣』。私たちはこの地域に生まれ、育ってきました。そして、誰よりもひこねの地域を愛しています。この地域の未来のために私たちは本氣でこの地域を良くしたいと想っています。そして、勇氣を持って地域のあらゆる課題に積極果敢に取り組んでいます。それは今に始まったことではなく63年も前から培われた先輩諸兄の熱い熱い想いを受け継ぎ、根氣強く明るい豊かなまちづくりの実現をめざし今日も活動しています。

【本氣で取り組む組織づくり】
2012年より彦根青年会議所は公益社団法人彦根青年会議所として新たな歩みを始めました。公益社団法人格を持つ団体として更なる地域の信頼と負託に応えることのできる組織になるためには彦根青年会議所らしさを見せなければなりません。63年前、戦後復興のさなか、この地域に彦根青年会議所が設立された時、ただ名前があっただけでまだ認知されていなかったことでしょう。それから時間が経つにつれ、ただの名前から、先輩諸兄が築き上げられてこられた組織の礎が地域の信頼へと変わってきました。私たちは、その先輩諸兄の熱い想いを今もなお引き継いでいます。それは戦後復興に向け抱かれた「明るい豊かな社会の創造」というテーゼです。時代は変わりましたが、先輩諸兄から受け継いだこの地域を良くして行こう!という熱い想いは今もなお変わることはないのです。その揺るぎない熱い想いを繋げ、組織が更なる進化を遂げるには、明確なVisionを持ち、組織でしっかりと共有する必要があります。私たちは事業を行い、ホームページやSNS、月報、または公の場で報告することだけで満足するのではなく、私たちの組織の可能性を無限大に発揮するために、何を目指し、どうやって到達したいのかという組織全体の価値観と目標を共有することが組織に一体感をもたらします。そして、最も重要なことはメンバー一人ひとりが、何故自分がこの組織のメンバーの一員であるのかを考え、自分が努力することにより何を築き上げるのかを知ったうえで組織のために活動することです。そのためにも、先輩諸兄が抱かれた想いを今一度見つめ直し、今、私たちがなすべきことをなすという熱い想いを燃え滾らせ彦根青年会議所らしさを見せられる組織へと進化することを目指したいと考えます。
また、近年、ITの発達により、私たちの周りには常に新しい情報が行き来する社会になっています。そのスピードは速く、今日流行っていたモノが明日にはもう古い状況下にあります。その中でも私たちは常にアンテナを張り巡らせ、この地域のニーズに対応するためには、新たなコンテンツも臆することなく取り入れ、フレッシュな情報を発信していくことが必要です。同時に、何が正しくて何が正しくないのか迅速な判断をしていかなければならないことも事実です。正しい判断をするためには知識と経験が支えとなります。それにはデジタルな社会の中でもアナログな広報活動は不可欠です。私たちは若く活動的な地域のコーディネーターとして、諸セクターから理解と応援・協力を得るためにも色々な角度から私たちの運動を直に多くの地域の方に正確な情報として受発信していくことが必要であると考えます。そして、青年会議所はこの地域だけにとどまらず、滋賀、近畿、日本、世界と広大なネットワークを展開しています。このネットワークに臆することなく果敢に接することが、新たな出会いとなり、新たな繋がりとなり、組織が新たな成長へ導かれると考えます。

【勇氣溢れるひとづくり】
青年会議所はよりよい変化をもたらす力を青年に与えるための発展・成長の機会が提供される場です。メンバーが積極的に活動し新たなスキルを学ぶことにより、課題に挑戦する能力を身につけ、地域の諸セクターと協力して、この地域のより良い未来を目指して努力しています。その力が大きければ大きい程、その人数が多ければ多い程、私たちは明るい豊かな社会を創造できるのではないでしょうか。そのためには本氣と勇氣と情熱を持った仲間を増やす会員拡大に根氣強く取り組む必要があります。また、青年会議所は様々な業種の20歳~40歳までの品格ある青年経済人が集う場であります。青年経済人として、新しい知識や経験、価値観、そして、同じ苦労を分かち合い、自身のスキルを磨くことがメンバーの人生に何らかの付加価値を与え、より良いJAYCEE、より良い市民、より良い社会の一員、そして、より良い家族の一員へと成長して行くことができます。まちづくりはひとづくりとよく謳われますが、青年会議所はまちづくり団体です。ひとづくりをする前にまずは私たち自身が地域のリーダーとしてお手本にならなければならないのです。全メンバーがアクティブ・シチズンとして使命感を持って、積極的に社会に参画し、地域を引っ張っていける存在を目指したいと考えます。
青年会議所は青年が集い会議をする場です。青年会議所として行う活動で、メンバー同士が努力し、時間を共有し、そして、組織や地域のために自身の能力を注ぎ込み、地域にポジティブな影響を与えることを日夜考えています。その中から、メンバー同士が互いを理解し合い、励まし合い、認め合い、交流を深め合うことにより、熱い友情が芽生えるのです。青年会議所の三信条のひとつである「友情」を築くためにも、LOMはもとよりLOMの枠を超えた会員間の交流を深める場を提供していきたいと考えます。

【根氣のあるまちづくり・こころづくり】
東を向けば広大な緑の山々、西を向けば美しい琵琶湖と豊かな自然に囲まれ、また古(いにしえ)より神話が語り継がれ、様々な歴史や伝統が受け継がれる地域を拠点に、彦根青年会議所は多くの先輩諸兄がこの地域の明るい豊かな社会の創造に向けて高い志を持ち様々な活動を行ってきました。この地域の志溢れる青年が集い、地域のために活動を行ってきた彦根青年会議所は、地域からさらに多くの活動を求められています。更なる地域の期待に応えるべく、青年会議所の使命である明るい豊かな社会の実現に向かって、私たちにしかできない提案をして行動するためにも、今までより一層幅広く、また様々な公益的活動を行い続けなくてはいけません。彦根青年会議所が打ち立てた広告カーニバルが彦根ばやし総おどり大会に変わり観光協会に委託されたように、『彦根かるた』かるたとり大会が新聞社に委託されたように、彦根シティマラソンが行政を中心とした実行委員会形式へ移管したように、青年会議所の活動は時代の流れを先駆的な発想で読み取り、運動を展開し、それに賛同された諸セクターに委託・移行することが望ましいとされています。その一方で、彦根城写生大会を約50年、カロム日本選手権大会を約30年と継続して開催しています。「変えるべきものと変えざるべきもの」と言いますが、ひこねの地域が更なる変革をもたらすためには継続事業を今一度検証し、ワンランク上のひこねを目指した新たな事業を生み出し、驚きのあるひこねを見据えたまちづくりを展開する必要があると考えます。
また、昨年、井伊直弼公生誕200年祭が開催され、私たち彦根青年会議所も実行委員会の一員として参画し、この地域や全国に井伊直弼公の人柄や功績を発信するとともに井伊直弼公の精神を再認識する機会を得ました。茶人でも知られる井伊直弼公が生み出された「一期一会」の精神が知られていますが、「独座観念」という精神も存在します。独座観念とは、茶会が終わって客が帰った後、ただちに片付けを始めるのではなく、茶席に戻り、独り釜の前に座って、客人に心を向け、今日の茶会はふたたびかえらないことを観念し、独服するとの境地を説いたものです。このような心持ちが宿るひこねの地域は、今、国宝・彦根城の世界遺産登録への機運が高まっています。この地域が持続的に発展していくためには、井伊直弼公の精神のように、地域やそこに住まう人々を思いやるこころを育む必要があります。「ひこねアイデンティティ」を確立し、ひこねらしさ溢れるこころづくりを目指したいと考えます。

【Retro Innovation‐城下町創生‐】
私たち彦根青年会議所は今年度、1988年以来、2度目となる第35回全国城下町シンポジウム彦根大会を主管致します。城下町のある各地青年会議所が全国から集まり「よみがえれ城下町」のスローガンのもとに、お互いの連携を強化し将来のVisionをつくるため結束し毎年全国の各地の特色を活かした大会が催されています。私たちのひこね地域には国宝・彦根城があります。2007年に開催された国宝・彦根城築城400年祭を皮切りに多くの市民団体が立ち上がり、屋形船や人力車をはじめとする城下町を彩るコンテンツも生まれています。さらには彦根城を世界遺産にすべく行政を中心とした働きかけをしている中、彦根大会を開催できることはひこねの地域をワンランク上へと高められる絶好の機会だと考えます。先の彦根大会では「Old and New」をスローガンにまちづくりが展開されました。本大会では「Retro Innovation-城下町創生-」をスローガンに大会を開催いたします。現在、日本国内は地方創生が叫ばれていますが、私たちの強みは400年前から築き上げられた国宝・彦根城と城下町があり、そして、古き良き文化や伝統が今もなお受け継がれていることです。それを未来へ繋いで行くことも大切ですが、それだけでなく新しいアイデアを持って、社会的意義のある新たな価値を創造し、この地域に大きな変革をもたらす必要があると考えます。そのためにも私たちが英知と勇気と情熱をもったイノベーターとして活動することを目指したいと考えます。

【結びに】
私たちが青年会議所メンバーとして活動できるのは20歳~40歳までと期間が限られています。その限られた期間があるからこそ発揮できる発想力と行動力により、この地域をさらにワンランク上の地域へと変化させるためには、私たちが地域のリーダーとしてさらに一歩足を踏み出し自己を磨きあげ変化していく必要があります。さらに一歩先の地域の未来を想像することは、明るい豊かな社会を実現への近道です。
揺るぎない理念で、共にひこねの未来を描き、地域を盛り上げる存在としてあり続けよう。アメイジングひこね!アメイジング彦根JC!!