公益社団法人 彦根青年会議所
代65代理事長 杉原 篤

 


彦根市 玄宮園【はじめに】

公益社団法人彦根青年会議所も創立から65年目を迎えます。今日に至るまで多くの先輩諸兄が「明るい豊かな社会」の実現に向けて運動を展開してこられました。国宝・彦根城築城410周年祭を終えて、2024年の第79回国民体育大会彦根開催に向けて私たちを取り巻く環境は刻々と変化していきますが、青年会議所運動の目的は変わることなく続きます。その中で私たちの活動の基礎となる部分には「奉仕・修練・友情」という三信条が存在します。青年会議所に入会するまでは地域の未来について考えることがなかった私ですが、色々なことを学び、真剣に地域や子どもたちの未来について考え、主体的に活動するようになりました。

私のJC生活を思い返すと2010年の入会年度にその後のJC生活に対して非常に大きな影響を与えられました。春の写生大会より始まり、総おどり、そして怒涛の秋事業の連続。その中での諸先輩方との関わりと、得た経験に大きな影響を受けたことに始まり、2011年度に次世代育成委員会の委員長をさせていただいた後、2013年度には創立60周年を経験し、2016年度は第35回全国城下町シンポジウム彦根大会、2017年度は第47回滋賀ブロック大会彦根大会と少しずつ貴重な経験を積ませていただいてきました。JCでは多くの仲間との出会いがあります。人と人との繋がりは青年会議所での魅力の一つですが、その繋がりは所属しているだけでは得られません。共に活動し切磋琢磨したからこそ育める友情であると思います。自己を磨くために様々なことにチャレンジしてあらゆる経験を積み、その中で何事にも一生懸命に取り組めば、必ず支えてくれる仲間がいます。そのような仲間との絆を深め共に成長していくための青年会議所であると思いますし、そういう団体でなければならないと考えます。

 
 【組織の根幹を】

公益社団法人彦根青年会議所も65年目を迎えることになりましたが、先輩諸兄が毎年卒業される波の大きさに付いていくことが出来ずに会員は年々減少を続け、危機的な会員数となっているのが現状です。私が入会した時は75名在籍していましたが、比較するとおよそ半分の会員数になり、入会した当初と比べて委員会数が減り対外的に開催している事業の数も減っています。しかし、実に28年ぶりとなる第35回全国城下町シンポジウム彦根大会を主管したことに続き、昨年度には第47回滋賀ブロック大会彦根大会を主管して、大きな成功とかけがえのない経験を得ることが出来ました。彦根青年会議所メンバーの持つ底力は健在ですが、組織の永続的発展と私たちの持つ行動力を今まで以上に地域に向けて発揮するためには、運動を共にする仲間を拡大することが必須となります。この青年会議所の魅力と必要性について改めて見つめ直し、熱い想いを伝えていく会員拡大にメンバー全員で取り組んでいきましょう。

 


【いきいきと活動できる組織であるために】

柔軟な発想をもって組織の体制や仕組みを見つめた今こそ従来の方法や形に拘ることなく時代に即した効率的で円滑な組織運営を行うとともに、近年薄れつつあるメンバー個々の帰属意識を高め、メンバー全員が一致団結して高い志を持って活動出来るように組織を活性化させましょう。対内、対外共に心と心で会話できる環境を築くための積極的な情報共有を図ることにより、何事にも積極的に取り組む仲間が集う組織へと成長していかなければならないと考えます。
組織を活性化させるため、組織の軸としてリーダーシップを遺憾なく発揮して青年会議所活動に取り組むことでメンバーの出席率向上を促すともに、彦根青年会議所に限定することなく滋賀ブロック協議会や日本青年会議所、地域といったあらゆる情報を共有することで個々の参画意識の向上に繋げましょう。そして対外に向けても地域の人びとや関係諸団体に事業への参加や協働を呼び掛けるとともに、積極的に私たちの情報を発信し、更なる理解を促すことは、活動の可能性を大きく拡げることに繋がります。決して自己満足で終わらせることなく、地域の人びとに愛され、必要とされる団体であり続けるための活動を推進しましょう。
また、メンバー全員が活発に活動するためには、メンバー一人ひとりが彦根青年会議所はもとよりLOMを越えた活動を通じて経験することが出来る様々な修練や学びから共に成長するとともに、切磋琢磨し、感動を共有することにより、仲間から生涯の友に変わるという実感を得ることが必要であると思います。そのためにも積極的に自己研鑽に励み、社業や地域のリーダーであるべきJAYCEEとして資質を高め、積極的にあらゆる事業や会員大会に参加することにより、メンバー間の友情を育み、青年会議所活動自体を楽しめる環境を整えることが重要であると考えます。そして、新たな仲間の獲得に向けてメンバーが一丸となってなすべきことを先導することにより、全メンバーが活発に活動する魅力的な組織へと進化させましょう。


 

【地域と共にわくわくする未来を】

私たちはこの地域と子どもたちの未来のためにという目的を持って日々運動をしていますが、より良い未来を想像した時、まずは私たち自身が魅力と躍動感を感じる運動を展開し、地域に「わくわく」を伝播していく必要があるのではないでしょうか。彦根青年会議所には2大継続事業がありますが、私たちがより大胆な行動力をもって新たな一大事業の構築を目指すためにも、彦根青年会議所の関わり方を十分に検討し、事業のかたちを模索し続けていく必要があると考えます。
私たちのひこねには誇れる歴史、伝統、文化、豊かな自然環境が溢れています。この「ひこねオリジナル」と呼ぶべきひこね特有の地域資源を地域の人びと、そして私たちはどれだけ知っているでしょうか。恐らくまだたくさんの宝が埋もれており、市民と共有し、活かすべき素晴らしい資源が多くあると考えます。そして、今までから携わってきている「ひこねオリジナル」についても現状に満足することなく、青年ならではの柔軟な発想と行動力でひこねの新たな一面を発掘、探求するとともに、持続的な発展を目指して、市民団体やNPO、行政だけでなく、地域社会において意欲的に参画する人びとと共同し、進化させていくことを目指して運動を展開させることにより、私たちの誇りある地域に更なる魅力を創り出していきましょう。
私たちの地域が更なる輝きを放ち、永続的に発展していくためには、ひこねに暮らす人びとに笑顔が溢れ、幸せが実感でき、いつまでも住み続けていきたいと思えるまちづくりを展開していかなければなりません。その為にもひこねへの愛郷心を地域の人びとのこころに育むことにより次代を担う「ひこねびと」の育成に取り組んでいくことが不可欠です。そして何より「ひこねびと」の育成に欠かせないのが子どもたちの笑顔であると考えます。ひこねの豊かな地域資源とのふれあいを通じて子どもたちの豊かなこころを育むとともに、私たち、親世代も巻き込むことの出来る運動を展開し、共育していくことを目指さなければなりません。私たちにしか生み出すことの出来ない明るく豊かな未来のひこねを想像し、笑顔溢れるまちの実現に向けて活動していきましょう。

 
【65年を迎えるにあたり】

私たちの暮らすひこねに青年会議所が誕生し65年という節目を迎えます。今日に至るまで多くの先輩方が「明るい豊かな社会」の実現のために青年会議所運動に邁進してまいりました。そして現在、私たちが青年会議所運動を今も展開することができているのは、先輩諸兄が彦根青年会議所の方向性を定め、礎を築いてくださったからであると考えます。
彦根青年会議所創立60周年時には新たなる挑戦として「New Value for Our Future~夢ある未来へつなぐ 新たな価値の創造~」という運動指針が作成されましたが、作成から5年間運動を展開してきた今、5年間の運動を検証し地域の抱える問題や課題を再認識するとともに、改めて現在の情勢や地域の未来、彦根青年会議所の未来を見据えて、時代に即した姿へと運動指針を進化させるべきであると考えます。そしてこれからの運動の方向性を明確にし、彦根青年会議所全メンバーが共有することにより一丸となって青年会議所運動に邁進してまいります。

 


【結びに】

青年会議所活動は40歳までの限られた時間しかできません。社業においては職人として働く私はこの彦根青年会議所の活動を通じて、社業では経験できない様々な経験を積み成長させてもらいました。そして多くの人脈と生涯の友を得ることが出来ました。いや、まだ成長し、人脈を拡げている最中です。残された時間はあまりありませんが、彦根青年会議所の仲間と共に進んでいきたいと思います。メンバーも積極的に挑戦し、活動し、限られた時間を有効に使い青年会議所に所属している意味を見つけ出していただきたいと願います。

 

 

 

最高の仲間と共に 夢ある未来へ 笑顔で進もう

 

【事業方針】
  • 活気に満ち溢れるいきいきとした組織づくり
  • 地域にわくわくをもたらすまちづくり・ひとづくり・こころづくり
  • 全メンバーが活発に取り組む会員拡大
  • 運動指針の検証と再構築

 

【事業計画】
  • 1月度例会(新年交流例会)
    内 容:2018年度の運動指針を共有し、行政や諸団体との交流を図る例会
    時 期:1月
    対 象:メンバーおよび諸団体
  • 家族会
    内 容:家族への感謝を表し、青年会議所活動への理解と協力を得る事業
    時 期:1月~12月
    対 象:メンバーおよび家族
  • 総会
    内 容:総会の運営
    時 期:1月~12月
    対 象:メンバー
  • 理事会
    内 容:理事会の運営
    時 期:1月~12月
    対 象:メンバー
  • ハンドブック作成
    内 容:ハンドブック作成
    時 期:2月
    対 象:メンバーおよび各種団体
  • 事業報告書および会計報告書作成
    内 容:事業報告書および会計報告書の作成
    時 期:12月
    対 象:メンバー